【10の方程式 #2】メリーさんを超えたH氏

こんにちは、Suketiです。

このコーナーでは、私の友人(友人は私のことを猿だと思っている)であるナンバーアルケミストH氏を紹介していきます。
何気ない日常の中に、思わず「なんでそんなこと考えるのか!?」とツッコミたくなるような天才的発想を持つ者がいる。
今日は、そんな “思考の怪物” とも言うべきH氏の話の第二弾。

H氏と街を歩いていると、車のナンバープレートが目に入るたびに、突然計算を始めるのだ。
車が通り過ぎるまでのわずかな時間で、必ず 四則演算を駆使して10を作り出す 。
できないと悔しがり、次のナンバーでリベンジを誓う。

そんなH氏の思考回路に触れていると、私はいつも「世界の見え方が違うんだな」と思い知らされる。
そして、その日もまた、彼の “別次元の思考力” によって私は衝撃を受けることになるーー。

「メリーさんを超えたH氏」

我々 Radiant Herald の主要拠点と私の住んでいる場所は、私の仕事の都合上、新幹線を使わなければ辿り着けないほどに離れている。

距離がある。
寂しい日々である。

それでも、メンバーとは休日に通話をして、なんとか寂しさを紛らわせていた。
そう、あくまでも “なんとか” である。
画面越しの会話は、たしかに楽しい。
だが、同じ空間で語り合う時間には 絶対に勝てない 。

その日も、そんな孤独を噛み締めながら、私は近所のスーパーへ買い物に出かけていた。

そんなとき——
H氏から電話がかかってきた。

「今なにしてる?」

「買い物」

「そうか」

プツッ……ツーツーツー……

速攻で切られた。

あまりに唐突すぎて、耳を疑った。
なにか話したかったのか? それとも間違い電話?
いや、そんなわけがない。
H氏は、そんな迂闊な男ではない。

しかし、深く考えても仕方がないので、私はそのまま買い物を続け、帰宅した。

すると——

またH氏から電話が鳴る。
同時に、インターホンも鳴る。

なぜ、同時に?

私は 恐る恐るモニターを確認した。
そこには——

満面の笑みを浮かべるY氏の姿があった。

理解が追いつかない
様々な思考がよぎった。

待て。
なぜ、お前がそこにいる?

何かの間違いか?
いや、モニターに映るのは 間違いなくH氏 である。

一瞬、ある都市伝説が脳裏をよぎった。

「もしもし、わたしメリーさん。今、あなたの家の前にいるの」

そう、メリーさんの電話 である。

だが、すぐに思い直した。

メリーさんのほうが報連相(ほうれんそう)の報告をしっかりしている。

「今○○にいるの」
「今△△にいるの」
と 逐一報告してくれるのがメリーさん だ。

それに対してH氏は 一切の報告なしで、いきなり現れる。

これはもう、メリーさんを超えている。
「H氏の電話」である。

どうやら サプライズ訪問 だったらしい。
しかも 宿も取らず、
ただ突然やってきた。

「いや、せめて事前に言え!」

と言うべきなのかもしれない。
しかし、私は その言葉を飲み込んだ。

なぜなら——

サプライズ訪問、こんなにも嬉しいのか。
普段、現代社会では 報連相 が重視される。
「サプライズなんて迷惑になるかも」
「予定を確認しないと、相手に悪いかも」
そう思ってしまうことも多い。

だが、これは 仕事ではない。

Radiant Heraldにおいては、 そんなものどうでもいいのだ!

「親しき中にも礼儀あり」?そんなものはクソくらえ!
もっと魂でぶつかり合え!!

人生、ネタバレありきではつまらない。
ネタバレのない映画を観るとき、私たちはワクワクする。
次に何が起こるかわからないから、ドキドキする。
それなのに、日常のすべては 「予定調和」 でいいのか?

「○日に集まろう」
「何時にどこ集合」

もちろん、それが必要なときもある。
だが、時には 計画を捨て、衝動で動くことも大事なのではないか。

H氏は、その生き様を行動で示してくれた。

ありがとうH氏。Radiant Heraldは予定調和などない!ワクワクを皆様にお届けするのだ。
また一つ、 生き方を学んだ日 であった。

To Be Continued…